実は9割の人が知らない睡眠の真実|毎日ぐっすり眠るために知っておきたいこと

睡眠

「7〜8時間寝ているのに、なんとなくスッキリしない」

「休日にたくさん寝たのに、月曜日は眠い」

睡眠については、昔から言われている「常識」と、現在わかっていることが少し違う場合があります。

たとえば、

  • 7〜8時間眠れば誰にとっても十分
  • 休日に寝だめすれば寝不足を取り戻せる
  • 寝酒をするとよく眠れる
  • 夢を見るのはレム睡眠だけ

といった考え方です。

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でも、睡眠は単純に「何時間寝たか」だけではなく、睡眠時間・睡眠による休養感・生活リズム・寝室環境などをまとめて考えることが示されています。

まず、よくある思い込みを整理してみましょう。

よくある思い込み 現在わかっていること
7~8時間眠れば全員十分 必要な睡眠時間には個人差がある
休日に寝だめすれば大丈夫 平日の睡眠不足を完全に帳消しにはできない
寝酒は眠りを深くする 寝ついても睡眠後半が乱れやすい
スマホはブルーライトだけが問題 光だけでなく長時間利用や刺激も関係する
早起きできないのは生活習慣だけ 朝型・夜型には個人差がある
夢はレム睡眠でしか見ない ノンレム睡眠でも夢をみることがある

睡眠の真実1|「7〜8時間」が全員の正解ではない

睡眠時間について「8時間眠るのが理想」と聞くことがあります。

しかし、必要な睡眠時間は人によって違います。

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、成人について、

6時間以上を目安として、本人に必要な睡眠時間を確保する

という考え方が示されています。

つまり、「7時間だから足りない」「8時間眠れば大丈夫」と時間だけで決めるものではありません。

見るポイントは、

  • どのくらい眠ったか
  • 起きたときに休めた感じがあるか
  • 日中に強い眠気が続いていないか

などです。

睡眠時間そのものと、起きたときの感覚をセットで見ると、自分の睡眠を振り返りやすくなります。

睡眠時間について詳しく知りたい方は、「睡眠時間は何時間が理想?最新研究でわかった最適な睡眠時間とは」

も参考になります。

 

 睡眠の真実2|休日の「寝だめ」だけでは足りない

平日にあまり眠れなかったぶん、休日に昼まで寝る。

一時的に眠気が軽くなることはありますが、休日に長く眠るだけで平日の睡眠不足を完全に補えるわけではありません。

また、休日になるたびに起床時刻が大きく遅れると、平日と休日で生活リズムにズレが生まれます。

このズレはソーシャルジェットラグ(社会的時差ぼけ)と呼ばれます。

大切なのは、

休日にまとめて取り戻すことより、平日に必要な睡眠時間を確保すること

です。

休日に長く眠りたくなる状態が続くなら、まず平日の睡眠時間を振り返ってみると分かりやすいでしょう。

詳しくは、「ソーシャルジェットラグとは?休日の寝だめが危険と言われる理由」で詳しく解説しています。

 

睡眠の真実3|寝酒は「寝つき」と「その後の眠り」が違う

お酒を飲むと眠くなるため、

「寝酒をするとよく眠れる」

と感じることがあります。

アルコールによって一時的に寝つきが早くなることはあります。

一方で、厚生労働省の睡眠ガイドでは、飲酒後は睡眠後半の眠りが乱れやすく、中途覚醒が増えることが紹介されています。

つまり、

「早く寝つけた=一晩よく眠れた」とは限らない

ということです。

眠るためのお酒を習慣にするのではなく、寝室の明るさや室温、寝る前の過ごし方なども一緒に見直した方が、睡眠を振り返りやすくなります。

睡眠の真実4|スマホは「ブルーライトだけ」の問題ではない

寝る直前までスマートフォンを見ている人は少なくありません。

スマホと睡眠については「ブルーライト」がよく知られていますが、それだけではありません。

夜に強い光を浴びると、体内時計やメラトニンの分泌に影響することがあります。

さらに、

  • 次々に短い動画を見る
  • SNSをチェックする
  • ゲームを続ける
  • 気になる情報を検索する

といった使い方では、予定より長く起きてしまうこともあります。

そのため、スマホ対策は「画面を暗くする」だけではなく、寝る時間そのものを削っていないかを見ることもポイントです。

寝る直前まで使っている場合は、就寝前の使用時間を短くしたり、画面の明るさを抑えたりする方法があります。

スマホを含む寝る前の習慣については、「睡眠の質を下げるNG習慣10選|知らないうちにやってる悪習慣とは?」も参考になります。

睡眠の真実5|朝型・夜型は「気合」だけでは決まらない

朝早くから動きやすい人もいれば、夜になると集中しやすい人もいます。

こうした朝型・夜型の傾向はクロノタイプと呼ばれます。

日本睡眠学会では、クロノタイプには遺伝的な要素が関係し、年齢によっても変化することが紹介されています。

そのため、

「早起きが苦手=努力不足」

と単純には言えません。

一方で、体内時計は光の影響を受けます。

朝に光を浴び、起床時刻を大きく変えないことは、生活リズムを整える手がかりになります。

睡眠の真実6|夢はレム睡眠だけで見るわけではない

「夢を見る睡眠=レム睡眠」

という説明を聞いたことがあるかもしれません。

たしかにレム睡眠では夢を思い出す割合が高くなります。

しかし、夢はレム睡眠だけで起こるわけではありません。

厚生労働省のe-ヘルスネットでも、ノンレム睡眠中にも夢を見ることがあると紹介されています。

つまり、

レム睡眠=夢、ノンレム睡眠=夢なし

と完全に分けることはできません。

睡眠は一晩の間にレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返しながら進んでいきます。

夢について詳しく知りたい方は、「夢を見る理由とは?最新研究でわかっていること」もあわせてご覧ください。

迷ったら「睡眠時間」だけで判断しない

自分の睡眠を振り返るなら、次の4項目を見るとシンプルです。

見るポイント チェックすること
睡眠時間 普段どのくらい眠っているか
起床時刻 平日と休日で大きくズレていないか
睡眠休養感 起きたときに休めた感じがあるか
寝る前の習慣 スマホ・飲酒・カフェインなどが増えていないか

1日だけでは分かりにくいため、数日から1週間ほど記録すると、自分の傾向を見つけやすくなります。

「何時間寝れば正解か」だけを探すより、自分がどんな日に眠りやすく、どんな日に翌朝スッキリしにくいのかを見る方が実生活では役立ちます。

まとめ

睡眠には、広く知られているイメージと現在の研究でわかっていることが少し違うものがあります。

今回のポイントをまとめると、

  • 必要な睡眠時間には個人差がある
  • 休日の寝だめだけでは平日の睡眠不足を補いきれない
  • 寝酒は睡眠後半を乱すことがある
  • スマホは光だけでなく使い方にも注意する
  • 朝型・夜型には個人差がある
  • 夢はレム睡眠だけで見るわけではない

となります。

すべてを一度に変える必要はありません。

まずは睡眠時間・起床時刻・起きたときの感覚の3つを数日間見てみると、自分の睡眠の特徴が分かりやすくなります。

 

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参考・出典

・厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
・厚生労働省 e-ヘルスネット「健やかな眠りの意義」
・厚生労働省 e-ヘルスネット「快眠と生活習慣」
・厚生労働省 e-ヘルスネット「レム睡眠」
・日本睡眠学会「睡眠の基礎知識6|朝型夜型について」

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