はじめに_「寝るだけだから何を着ても同じ」は本当?
「寝るときはTシャツとジャージ。」
「パジャマなんて子どもが着るものじゃない?」
そう思っている人は意外と多いのではないでしょうか。
睡眠中の体温調節や快適さに関わるため、寝るときの服装も睡眠環境の一つとして考えることができます。
朝起きた時に、
- 首や肩がこっている
- 寝返りが打ちづらい
- 夜中に何度も目が覚める
- 汗をかいて気持ち悪い
こうした悩みは、もしかすると寝具ではなくパジャマが原因かもしれません。
人は人生の約3分の1を眠って過ごします。
だからこそ、寝具だけでなく、肌に直接触れるパジャマにもこだわる価値があります。
今回は、
- パジャマが睡眠に与える影響
- 快眠しやすい素材
- サイズ選びのコツ
- 意外と知られていないNGパジャマ
まで詳しく解説します。
読み終わる頃には、今日から着る服を見直したくなるはずです。
パジャマは睡眠の質に本当に関係ある?
パジャマは睡眠中の快適さに関係します。ただし、パジャマだけで睡眠の質が大きく変わるとは限りません。
睡眠中、人の身体ではさまざまな変化が起きています。
例えば、
- 体温がゆっくり下がる
- 約20~30回寝返りを打つ
- コップ1杯程度の汗をかく
- 血流や自律神経が変化する
つまり、寝ている間も体は忙しく働いているのです。
この時に着ている服が、
- 熱を逃がさない
- 汗を吸わない
- 動きにくい
- 肌を刺激する
このような状態では、暑さやムレ、締め付けなどの不快感によって、睡眠が妨げられる可能性があります。
逆に、
- 汗をしっかり吸う
- 熱がこもらない
- 寝返りしやすい
- 肌触りが良い
そんなパジャマなら、体は余計な負担を感じず、快適な温度や着心地を保ちやすくなり、睡眠を妨げる不快感を減らすことにつながります。
参考: PubMed「The effects of fabric for sleepwear and bedding on sleep」
なぜパジャマは「寝るため専用」がいいの?
最近ではスウェットや部屋着で寝る人も多くいます。
もちろん絶対にダメというわけではありません。
しかし、寝るために作られたパジャマにはちゃんと理由があります。
理由1. 寝返りしやすい
人は睡眠中にも自然に寝返りを打ち、同じ姿勢が長時間続かないようにしています。
寝返りは
- 血流をよくする
- 体温を調節する
- 体の一部に負担が集中するのを防ぐ
という重要な役割があります。
ところが、
細身のジャージやぴったりしたTシャツでは、生地が引っ張られて動きにくくなります。
その結果、
寝返りの回数が減ったり、眠りが浅くなったりする可能性があります。
理由2. 温度調節がしやすい
睡眠では体温が自然に下がることで眠気が強くなります。
しかし、
厚手すぎる服や通気性の悪い服では熱がこもり、
厚さによる不快感があると、眠りが妨げられることがあります。
逆に冬でも薄すぎる服では寒さを感じ、体が緊張状態になってしまいます。
つまり、
パジャマはちょうどよく熱を逃がすことが重要なのです。
理由3. 汗を吸収してくれる
睡眠中も発汗は起こるため、寝室の温度や湿度だけでなく、寝具や寝間着の通気性・吸湿性も快適さに関係します。
汗を吸わない服では、
肌がベタつき、
夜中に目が覚める原因になります。
吸湿性の高い素材なら、
汗を素早く吸収し、サラッとした状態を保ってくれます。
これだけでも睡眠の快適さはかなり変わります。
パジャマだけでなく、寝室全体の環境も睡眠には大きく影響します。快適な眠りを目指すなら、こちらの記事も参考にしてみてください。
睡眠中の服は素材だけでなく「温度・湿度・着心地で選ぶ」
では、どんな素材が睡眠にむいているのでしょうか。
ここでは代表的な素材を紹介します。
綿(コットン)たまにスペイン語でALGODON(アルゴドン)
おすすめなのが綿です。
理由は、
- 吸湿性が高い
- 通気性がいい
- 肌触りがやさしい
- 静電気が起こりにくい
という吸湿性や肌触りの面から、パジャマに使われることの多い素材です。
綿は吸湿性や肌触りの面で使いやすく、パジャマの素材として、一般的な選択肢です。
ガーゼ素材
柔らかく、
空気をたくさん含むため、
通気性や軽さを特徴とするものが多く、
季節に応じたパジャマ選びに利用されています。
洗うほど肌になじみ、
長く使えるのも魅力です。
シルク
高級素材として知られるシルク
シルクはなめらかな肌触りが特徴の資材です。
吸湿性や保温性もありますが、価格や仕入れのしやすさも含めて選ぶ必要があります。
- 肌への刺激が少ない
- 保温性が高い
- 吸湿性も高い
- なめらかな着心地
ただし価格はやや高めなので、
毎日使うには少し贅沢かもしれません。
逆に毎日使うからこそ高級素材を使いたいと思う方もいると思います。
リネン (麻)
夏には特に人気があります。
汗を素早く逃がし、ベタつきを防ぐため、
暑さや汗による不快感が気になる人は、選択肢の一つになります。
使うほど柔らかくなるのも魅力です。
注意したい素材
ポリエステル100%などの化学繊維は、
乾きやすいメリットがあります。
ポリエステルは速乾性などのメリットがあります。
一方、製品の織り方や加工によって着心地や通気性は異なるため、「ポリエステルだから睡眠に向かない」と一括りにはできません。
参考:PubMed「The impact of sleepwear fiber type on sleep quality」
「暑くて眠れない」「寝苦しい夜が続く」という人は、こちらの記事も参考にしてみてください。
▷夏、暑くて眠れない…エアコンは何度が正解?快適に過ごすための設定とポイントを徹底解説
サイズ選びも睡眠では重要
パジャマ選びで意外と見落とされるのがサイズです。
「見た目がスッキリするから」
という理由でジャストサイズを選ぶ人もいます。
しかし睡眠では、
締め付けがなく、寝返りや腕の動きを妨げない程度のゆとりがあるサイズがおすすめです。
なぜなら、
寝返りを打つときに腕や肩、お腹周りが締め付けられないからです。
一方で、大きすぎるサイズも注意が必要です。
生地が体に絡まったり、裾がめくれたりして、かえって眠りを妨げることがあります。
快眠のためには、動きやすさと適度なゆとりのバランスが大切なのです。
パジャマを選ぶ3つのポイント
- 肩や脇が突っ張らない
- 腕を上げても裾が大きくズレない
- ウエストのゴムがくるしくない
睡眠中に不快感につながりやすいパジャマの特徴5つ
「パジャマなら何でもいい」と思っていると、睡眠中の不快感につながることがあります。
ここでは、快眠を妨げやすいパジャマの特徴を5つ紹介します。
1.サイズが小さすぎる
締め付けの強いパジャマは、肩や腕、腰回りの動きを制限します。
人は寝ている間に何度も寝返りを打ちますが、服が突っ張ることで自然な動きが妨げられ、眠りが浅くなることがあります。
また、ウエストのゴムがきつすぎると、お腹周りを圧迫してリラックスしにくくなることもあります。
「寝るだけだから我慢できる」と思わず、ゆとりあるサイズを選びましょう。
2.汗を吸わない素材
寝ている間は自分では気づきにくいものの、意外とたくさん汗をかいています。
吸湿性の低い素材では汗が肌に残り、
- ベタつく
- ムレる
- 不快感で目が覚める
という悪循環になってしまいます。
特に夏場は、この違いを大きく感じるでしょう。
3.毛玉やゴワゴワした生地
長年着続けたパジャマは、生地が硬くなったり毛玉ができたりします。
毛玉や硬くなった生地が肌に触れて気になる場合は、睡眠中の不快感につながることがあります。
毎日使うものだからこそ、着心地が悪くなってきたら買い替えを検討するのも大切です。
4.厚着をしすぎる
「寒いから」と何枚も重ね着をすると、体温が上がり過ぎてしまいます。
睡眠中は体温がゆっくり下がることで深い眠りに入りやすくなります。
しかし熱が逃げない状態では、その仕組みがうまく働きません。
寒い季節は、厚着をするよりも寝具で温度を調節する方が快眠につながることが多いでしょう。
5.部屋着をそのまま着て寝る
部屋着は起きているときの動きやすさを重視して作られていることが多く、睡眠用とは目的が異なります。
ポケットやフード、厚手の縫い目などが気になり、寝返りの邪魔になることもあります。
寝る前の過ごし方も睡眠の質に大きく影響します。
眠りやすい夜の習慣について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
▷睡眠の質を下げるNG習慣10選|知らないうちにやっている悪習慣とは?
季節ごとのおすすめパジャマ選び
一年中同じパジャマを着ている人もいますが、季節に合わせて素材を変えるだけでも快適さは大きく変わります。
春・秋
気温差が大きい季節です。
綿やガーゼなど、温度調節しやすい素材がおすすめです。
厚ければ袖をまくり、寒ければ上着を一枚羽織るなど、調整しやすい服装をえらびましょう。
夏
汗を大量にかく季節です。
エアコンを使う場合は、半袖だけでなく薄手の長袖も意外と活躍します。
冷えすぎを防ぎたいなら快適に眠れるでしょう。
夏は、理念やガーゼ、薄手の綿など、通気性や吸湿性を確認しながら選ぶとよいでしょう。
冬
冬は暖かさばかり重視しがちですが、汗を逃がせることも重要です。
保温性と吸湿性のバランスが良い綿素材や、起毛タイプのパジャマなどがおすすめです。
また、靴下を履くかどうか迷う人も多いですよね。
「靴下を履いて寝るのは本当に良いの?」と気になる方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
冬は保温性だけでなく、汗をかいたときに蒸れにくいことも確認しましょう。
パジャマを変えるだけで睡眠は変わる?
もちろん、パジャマだけで劇的に睡眠が改善するとは限りません。
睡眠は、
- 寝室の温度
- 光
- 音
- 食事
- 運動
- ストレス
など、さまざまな要素が組み合わさって決まります。
しかし、パジャマは毎日必ず身に着けるものです。
しかも、睡眠中ずっと肌に触れています。
だからこそ、小さな違和感が積み重なると、睡眠の質にも少しずつ影響してくるのです。
「最近なんとなく眠りが浅いな」
そんなときは、高価な寝具を買う前にパジャマを見直してみるのも一つの方法です。
まずは、暑さ・寒さ・締め付け・肌触りなど、現在のパジャマに不快な点がないか確認してみましょう。
まとめ
睡眠というと、マットレスや枕に目が向きがちですが、実はパジャマも快眠には欠かせない存在です。
今回のポイントをまとめると、
- 寝返りや体温調整を妨げない、快適な服装を選ぶ
- 綿やガーゼなど吸湿性・通気性の良い素材が快眠につながる
- サイズは少しゆったりめが理想
- 締め付けやムレは眠りを浅くする原因になる
- 季節に合わせた素材選びが睡眠の質を左右する
毎日着るものだからこそ、その違いは少しずつ積み重なっていきます。
パジャマを選ぶときは、素材の名前だけで判断せず、季節や寝室の温度、汗のかきやすさ、締め付け、肌触りを確認してみましょう。
今日着ているパジャマを一度見直して、自分に合った一着を探してみてはいかがでしょうか。
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